この記事では、直進性の高いパターについて書いています。
パターが真っ直ぐ打てない。思ったラインに打ち出せなかった…。
カップインするかどうかは、神のみぞ知るとも言われるパッティングですが、少なくとも自分が打ちたいところに真っ直ぐ打ち出したいものですよね。
例えカップインしなくても、自分の打ち出したいところに打ち出せれば「ミスショット」ではなかったと割り切れます。
そこで今回は、自分の狙った場所に打てる直進性の高いパターのおすすめをご紹介していきます。
特におすすめなのが、『PING TOMCAT14』
オートマチックに打てるパターは数多く出ていますが、中でもこちらはクラブフィッターの間でも「超オートマチックに真っ直ぐ打てる」との評価が高いです。
ヘッド素材は完全ステンレススチール。そのうち、43%を占める高比重のステンレススチールプレートをソール部分に組み入れることで、抜群の直進性を実現しています。
ユニークな形状とは裏腹に、クセがなくシンプルに真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打ち抜くだけ。
ライン読みに集中できるので、パット成功率が上がること間違いなしです。

直進性の高いパターのメリット
スクエアにフェースが戻りやすい
直進性の高いパターは、慣性モーメント(物体の回転のしにくさ、させにくさ)が高い設計になっているので、フェースの開閉量が少なくなります。
つまり、真っ直ぐに引いて、真っ直ぐヘッドを出していくストロークがしやすく、スクエアにインパクトしやすいということです。
パッティングにおいても、安定したストローク技術で芯にヒットさせることは意外に難しいもの。
なるべく簡単に、オートマチックに、スクエアに芯を捉えてインパクトできるパターを選べば、それだけパッティング成功率もあがってきます。
ライン読みに集中できる
直進性の高いパターを使っていれば、ライン読みに集中できるということでもありますよね。
思ったところに打ち出せなかったパッティングは後悔が残るもの。
自分が打ち出したいところに打ち出せていれば、カップインしなくても納得して次に進むことができます。
直進性の高いパターのデメリット
繊細なタッチが出にくい可能性がある
直進性の高いパターは、オートマチックにストロークしやすく、より真っ直ぐにヘッドを戻しやすいところがメリットでした。
ですが、重心が深く設計されているものは打点位置と重心が離れることで打感が鈍くなり、繊細なタッチを出しにくくなる傾向にあります。
慣れの問題もありますが、馴染みのある打感から繰り出される距離感は、あなたにとって重要な要素。
フィーリングが合わず、使う人によってはデメリットにもなることも考えておきましょう。
操作性が低いのでマニュアル感が出せない
パッティングをショットの延長と考えている人もいて、パターでも自分で球をつかまえていく打ち方をする人もいます。
そういった小技を効かせることが、直進性の高いパターではやりづらくなってしまいます。
これは、ヘッドがオートマチックにスクエアに戻りやすい慣性モーメントの高いパターが多いので、ヘッドの操作がやりにくいためです。
直進性の高いパターの選び方

ヘッド形状で選ぶ
ピン(ブレード)型
最もオーソドックスなヘッド形状をした、古くからある基本形のパター。
ヘッドの重さを利用してオートマチックにストロークしてインパクトするよりかは、自分のタッチ感覚(距離感)で転がすイメージが強いパターです。
つまり、パターもショットの延長とイメージしているタイプのプレーヤーに合うようなパターとも言えるんです。
ピン(ブレード)型のパターは進化を続けており、【TaylorMade TRUSS TB-1】のような、ブレードの形をしつつも、慣性モーメントを大きくしてオートマチックさを実現しているタイプも存在しています。
メリット | デメリット |
---|---|
スクエアに構えやすい フェースの開閉をしやすい イン・トゥ・インのストロークに合う | 慣性モーメントが小さい ミスヒットにやや弱い |
マレット型
かまぼこ型と呼ばれる「マレット型」パターは、シンプルに真っ直ぐ打ち出しやすいのがポイント。
重心距離の深さが関係していて、重心距離がパターの後方に置かれているので、ストロークした際のブレが発生しにくい設計になっているのがその理由。
ピン型に比べてヘッドが重くボールがよく転がるので、ヘッドの重さとシンプルなストロークで距離感をコントロールしたいといった方におすすめ。
メリット | デメリット |
---|---|
オートマチックなストロークが可能 直線的なストロークをイメージしやすい 重心距離が深い ミスヒットに強い | 操作性の面で劣る ヘッドが重ため グリップ圧を強くしないとヘッドがブレやすい |
ネオマレット型
近年、主流になりつつある「ネオマレット型」パター。
ネオマレット型はマレット型よりヘッドが大きく、重心距離もさらに深くなっているところがポイント。
慣性モーメントを大きくするため、ヘッド形状が独特なデザインが多いので好き嫌いが分かれるかもしれませんが、ヘッドがブレにくくミスヒットに強いことは間違いないです。
ですが、重心距離が深いために打感が鈍くなるので、繊細なタッチが出にくいところがデメリット。
このデメリットを解消するため、重心距離を浅く設定し、直進性を上げながらも操作性もプラスさせたモデルも登場しています。
メリット | デメリット |
---|---|
さらにオートマチックなストローク さらに深くなった重心距離 直線方向に構えやすい 慣性モーメントが大きい | 繊細なタッチがでにくい 操作性が悪い ヘッドが大きい ヘッドが重い |
フェースバランスのパターで選ぶ
ストローク時のフェースの開閉量が少なければ、スクエアにインパクトしやすくなり、芯で打ちやすくもなるので高い直進性を得られる確率も上がってきます。
ヘッドの開閉量の少ないパターのことを「フェースバランス」と言い、この特性は自分で調べることも可能です。
フェースバランスの調べ方
パターのシャフト部をテーブルのような平面に置き、ヘッドをテーブルの外に出して宙に浮かすと、勝手にグルン!と横を向いたりしますよね。
つまり、フェース面が横に向くほど開閉する度合いが大きくなるパターです。(トゥバランスのパター)
直進性の高いパターおすすめ8選

ここからは、直進性の高いパターのおすすめを8個ご紹介します。
【ODYSSEY】TRI-HOT 5K ONE
ネオマレットに負けないほどの慣性力を持ったブレード型のODYSSEYパター「TRI-HOT 5K ONE」。
ODYSSEYの名器であるWHITE HOTシリーズ同様、ゴルフボールと同じ素材のインサートを使用。
ソフトで心地よい打感と打球音、安定した打ち出しと転がりを実現しています。
長らくブレードタイプ形状に慣れている方にオススメの、直進性の高い、高慣性モーメントのパターです。

【ODYSSEY】TRI-BEAM #7
TRI-BEAM #7 パターは、オデッセイが2023年4月28日に発売したパターです。
オデッセイの三角ホーゼルは、テニスなどのラケットから取られた「ラケットホーゼル」と呼び、打点ズレによるヘッドのブレの抑制をしてくれます。
見た目はテーラーメイドのトラスシリーズと非常に似ていますが、ポイントはネックの重量を通常のパター(非三角ネック)と同じ重量にして重心位置を低く設定されている点。

【Taylor Made】スパイダーGT TM2
スパイダーシリーズは、テーラーメイドが展開するパターブランド。
元々ミスへの強さと操作性を両立させた「GT」シリーズですが、さらなる直進性を実現するためにTaylorMadeの「トラスホーゼル」を搭載。
「Spider GT TM2」は、シャフトを支えた時にフェースがほぼ真上を向く「フェースバランス」設計となっているので、直線的にストロークしたいゴルファーにマッチする仕様です。

【Taylor Made】 TPトラス M4TH トラスヒール
TaylorMade「TPトラスパターシリーズ」はブレード型(4種)、マレット型(1種)、ツノ型(2種)の全7種類のヘッドデザインをラインアップ。
中でもこの「M4TH」は、シリーズ中でミスヒットに一番強いモデルなんです。
ブレード長もやや長めに設計し、オートマチックに振り子ストロークしやすくなっています。

【PING】2023 TOMCAT 14
とてもユニークなヘッド形状をしたPINGのネオマレット型パター。
フェース面の全てが芯のような感覚で打てるので、とにかくやさしいパター。
ストロークに集中せずとも、ライン読みに集中するだけで良いので、とにかくオートマチックに打ちたい方にオススメ。

【PING】TYNE G
ヘッドに丸い穴が開いた特徴的なデザインをしたPINGのTYNE G。
もちろん慣性モーメントも高く、ヘッドを直線的に動くので、ストレートなストローク軌道の人は特にオススメ。

【SCOTTY CAMERON】 ファントムX 12
スコッティキャメロンは、パター職人であるスコッティ・キャメロン氏によって設立されたブランドです。
所有感も満たされる高級パターが、このスコッティキャメロンなのです。
マレット型をラインナップしている「ファントムシリーズ」の中で、PHANTOM X 12は、最も慣性モーメントが大きいもの。
芯を外してしまっても、強いボールで直進性高く転がってくれるので、大きくショートする確率は格段に減ります。
このパターも、ライン読みに集中して、あとはそのラインに真っ直ぐ乗せるだけでよいオートマチックなパターといえます。

【Cleveland】FRONT LINE ELITE CERO
『FRONT LINE ELITE パター』は、ダンロップ傘下のクリーブランドが2023年3月18日に発売したパター。
ですが、こういったオートマチックな性能のパターは重心距離が深めで、繊細なタッチを出すのが難しくなりがち。
そこで、フェースにタングステン(比重の重い金属素材)を組み入れたインサートを使用することにより、ちょうどよく心地よい弾き感が得られるようになっているので、微妙なタッチの違いを出せるようにもなっています。
基本はオートマチックにストロークしつつも、感性をプラスできるところがポイントでしょう。

まとめ
今回は、直進性の高いパターの選び方、おすすめパターをご紹介しました。
直進性を上げるには、芯を外してもしっかり強く転がってくれるミスヒットに強いパターがおすすめです。
また、高い慣性モーメントを利用してヘッドの開閉量が抑えられ、スクエアにインパクトしやすいパターであることもポイントになってきます。
パターで最も大事なライン読みに集中するためにも、オートマチックにストロークしやすいパターを選んでみてください。
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